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【映画感想・レビュー】ミッション:インポッシブル2(2000) 〜ジョン・ウー演出てんこ盛りのシリーズ随一の珍作

2020/07/31
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ミッション:インポッシブル2
公開日:2000.5.24(日本公開2000.7.8)
鑑賞日:初鑑賞は小6ぐらいの時、その後スパンを空けつつ5回ぐらい鑑賞
評価:50点


シリーズ第2作。
監督に「男たちの挽歌」シリーズ、
「フェイス・オフ」のジョン・ウー
を迎え、
何を思ったか大味なアクション作に大幅な路線変更。

スローモーションの多様やバイクアクション、
前作ではなかった銃撃戦など、
要所でジョン・ウー節が炸裂しまくる


また、この頃から
トム・クルーズは本格的にイかれてきており
冒頭で不要なロッククライミングを披露



見ているだけでタマヒュンするな、これ。
これを自分からやろうとする奴はどう考えてもイかれてる。

しかし、導入としてはインパクト抜群。
というより、こんなんどうやっても目がいってしまう。

なお、本作からシリーズではお馴染みの
アクション先行で脚本が作られる流れができたそう。

しかしあまりにその製作法が斬新すぎたのか、
後に続く続編群と比べても明らかに
ストーリーの整合性が取れていないところが目立つ

また、ジョン・ウーによる
ハデハデ演出も若干滑り気味感が否めず。
後半、鳩と共に現れるイーサンは
どう考えても演出過剰で笑ってしまう。

トム・クルーズ自体結構ナルシズムの強い俳優だと思っているが、
この作品が公開された2000年代初頭は
特にそれが顕著だった時期
な気がする。

過剰な演出が良さであるジョン・ウーと
トム・クルーズという俳優の特徴自体がどうも食べ合わせが悪く、
アクション映画というより出来の悪いトムのPVを
見せられている気分
になってしまう。

眼球寸前までナイフが迫るアクションとか
トムは本当に役者生命賭けたんだろうけど、
これじゃナイフよりトムの顔面に目がいっちゃうよ。



本作と続く3作目は
シリーズの他の作品と比べロマンス要素も強いが、
本作の恋愛描写は違和感しかない

特にヒロインのナイア(ダンディ・ニュートン)と
出会うシーンの演出はどう考えてもヤバい
カーチェイスしてたらいつの間にか恋に落ちてました、
なんてトムでないと成立しない…
いや、トムであってもギリギリ成立していない


また、本作で敵となるアンブローズ(ダグレイ・スコット)を筆頭に
イーサン、ナイアを入れた主要人物3名が全員色ボケしており、
そのこともストーリーに悪影響を与えている。
いくら何でも全員私情で動きすぎだ。


総じてシリーズ唯一の失敗作という印象だが、
後に続くリアルアクション路線の先駆けとなった点と、
シリーズで唯一イーサンたちが
まともにミッションをこなしている
という部分だけは評価に値する。
(その他作品は裏切りやらなんやらで
結局イーサンチームの単独行動になることが多い)

まあ、続編でイーサンがあっさり結婚してたり
2の回想要素が続編で一切出てこないことを考えると、
トム自身もこの作品はなかったことにしたいのかもしれない。

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oil
Admin: oil
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